大好きな池袋へ落としたスイカなどなどを引き取りに行き、それから江戸川橋へ新しい本の取材の下見。炎天下、よく歩いた。2時から打ち合わせなので、お昼をどこかで食べなければならないが、手頃な店がない。でも食べなければと、えいっと小さなそば屋へ。隣り合わせた女性ふたりが、おいしそうにビールを飲んでいた。その向こうのおじさんもひとりでビール。そうだよね、こんなに暑いんだもの、当然の光景。でも私はこれから打ち合わせ。がまんがまん。スイーツあれこれ食べながらの会議はおよそ3時間。亀の歩みだけれど、編集者のEさんとKちゃんと3人で「この本は必ず売れる」と盛り上がってしまう。
帰り道、夕方の風は心地良くなり、今こそビールの時間だと思う。ねえねえKちゃん、ちょっとだけ飲んで帰ろうよ。と、吉祥寺で下車してキリ*ビアシティへ。長居せずサクッと飲んで帰るのにふさわしいお店だ。2杯目を飲んでる時に、ふと、ずっと心にひっかかって気持ちが悪かったことを話してしまう。「前に同窓会でね、Mさん(私のこと)って早く死にそうだねえって言われたんだー」。そしたらKちゃんがさっと私の手を取って、手相Handtellerを診て「大丈夫。長生き。そして健康」と断言してくれた。最初、手相を診るふりをしてなぐさめてくれているのかなと思ったのだけれど、どうやらそうではなくてKちゃんは本当に手相を診ることができた。長生きしたいわけではないけれど、早く死んでしまう風に見られるよりは、長生き健康のほうがずっと気持ちがいい。暗示のようなものが解けたような気分。よかった。ありがと。が、しかし、手相というものは、変化するらしい。
必ず売れると踏んでいる新しい本は、10月刊行予定。「逆算するとですねえ、7月中にすべての原稿をください」と冷静な編集のEさん。写真は栗の木。生成り色のふさふさは栗の花。これがイガイガになる頃には、本ができているんだ。甘い夏に突入。