違う風景の中に身を置けば、あれもこれもがおもしろくて、思わずカメラを向けてしまう。白馬村の畑で見つけた、茄子の支柱。スキーの道具として使えなくなったストックを、当たり前のように畑で使っていた。これを、賢い再利用のエコアイディアだなんて誰も思っていなくて、あっちで使えなくなっても、こっちで使えたら使う。ただそれだけのことなんだろう。
子どものころ、階段の途中に、長い長いスキー板とストック(竹でできていた!)が立てかけてあった。父と母の出会いはスキー場だったのだ。登山も好きで、山の風景を撮ったスライド写真をよく見せてくれた。部屋を真っ暗にして、スライドの映写機からフィルムを送るカシャ、カシャの音に、ドキドキしたっけなあ。
スキーの村にあった茄子の支柱のストックが、大阪の家のふすまに映るモノクロの山の風景を思い出させてくれた。
我ながら、相変わらず、よく飛ぶなあ。最近、自分でも予想できないくらいのぶっ飛びになることもある。暑さのせいにしておこう。