こういう階段の通行には歩幅の工夫が必要で、ふと陸上のハードルを思い出してしまう。歩幅がぴったり行くと気持ちがいい。
よんだの結婚まつりに、鹿児島の寺に嫁いだYちゃんが来れないと聞いて、電話してみた。理由はいくつかあって、息子の運動会と同じ日で田舎(?)の運動会らしく3段重ねのお重箱弁当をつくらねばならないということ、おじさんが入院していること、それから自分の手術を月末に控えているということ。会えないのは残念だけれど、自分のからだを一番に考えなあかんで!と強く伝えた。しばらく話してると、電話の向こうに暮らしの音が聞こえて来た。息子が帰ってきたようだ。
ずっと昔、Yちゃんは言った。男の子が産まれたら、きむさんの名前をつけてさせてもらおうかなと思ってるって。へ? なんで? (きむさんの名前は日本語発音だと「せいゆう」で、大阪の友達は今でも「せいゆうクン」と呼ぶ)名前の響きが夫婦して気に入ったという。びっくりしたけど、大切な友達が、きむさんの名前と同じになるなんていいなあと思った。が、Yちゃんの1人目は女の子、2人目も女の子だった。もう「せいゆう」はないだろうなあと思っていたら、3人目が男の子で、まさかの「せいゆう」くんとなった。
電話の向こうで、「せいゆう」「せいゆう」と呼び声が聞こえてくる。きむさんが電話の向こうにいるような気がして、吹き出しそうになった。