ひさしぶりに訪ねた「エサンス」は、メニューがすっきりとしていた。開店以来3つあったディナーコースが、なんとひとつに。内藤シェフの、今夜はこれを食べて欲しい、がはっきりと打ち出されていて、わかりやすくていいなあと思った。食後に少しおしゃべりをしたら、メニューはひとつだけれど、これを基本に「今日はもうちょっと軽く」「今日はお魚だけで」「もうちょっと食べたい」「予算を軽め」など、どんどん希望やわがままを伝えてもらえたらベストだという。そういう風にわがまま言える客になりたいなあ。さて、ディナー予約の言い訳は「上京25年目記念」。ぜいたくにも6500円のディナーです。あ、6500円だけです! 秋のおいしいあれこれで一番インパクトのあったのはこれ。「長崎産天然鯛の鯛焼き」。
中はあんこ、ではなく、鯛のすり身とほぐし身がぎっしり。鯛焼きの鋳物の型で一匹一匹焼き上げているのだ。「今年2月にはじめてやって、お客さんがみなさんウケてくれるのがうれしいから、鯛が入るとときどきやります」。フランス料理店の厨房に鯛焼きの型があるというのがなんともおかしい。
三鷹といえばたかねの鯛焼きだけど、これもすでに隠れ名物か!?