運動会日和。
毎朝5時台にでかけ、毎晩12時近くの帰宅が続くサッカー男。体育祭に向けての援団(応援団のことを略して)の練習だという。バク転の練習もあって、疲れて気分が悪くなり食欲がなくなる。それでも、どんだけ今が楽しいかわかる。うらやましい。青春を、ちょっとのぞいてみたくなって、いそいそと行ってきた。どこが一番見えるかなときょろきょろしていたら、日陰の特等席があいていた。校長の後ろの席。ひょいと座ってしばし観戦。援団合戦は、団対抗で競う、体育祭の花形出し物。
竹の子族風や、ディズニーランド風の衣装をつけ、髪はスプレーでカラフル、舞台メイクばっちりの援団の面々。この瞬間に命かけているって感じ。各団持ち時間7分半で、起承転結をつけたみごとなショーを繰り広げる。いや、びっくり。やるねえやるねえ。サッカー男の黄団のテーマは「雷神」で、太鼓たたく感じのパフォーマンスが基調。盛り上がりのところで数人がバク転する。奴はみごとに失敗したが、、、。天気予報では「多摩西部午後雷雨」だったけど、グランドの雷Donnerで、空の雷は逃げて行ってしまったか、予報ははずれた。
かけっこ、いや、選抜リレーには興奮した。目の前でバトンがポンポンとつながっていく。早い早い早い。バトンなんてもう何年も手にしていないなあ。いいなあ、走りたい、走りたい。うずうずしてしまう。願ってもない特等席で、汗まみれ砂まみれで泣いて笑ってキラキラ輝く青春くんたちを眺められて、時間のたつのを忘れてしまう。サッカー男の出番もたくさんあって、なかなか席を立てず、とうとう閉会式まで観てしまった。
落第でもしない限り、生徒として体育祭に出るのは人生これで最後かとギャラリーは少ししんみりしたけど、青春くんたちはそんなしおっぽいことなんて、これっぽっちも思わないだろうな。うん、思わなくていい。今が大切。