18才の時、イソコにサーフィンしに行って、財布を盗られたって困ってた奴らにお金を貸した。見ず知らずではなく、きむさんと同じ学校らしかったから貸した。そこからのつきあい。いっしょに遊んだ。海へ、居酒屋へ、ディスコへ。よく遊んだ。楽しいことばかりじゃなくて、大きな悲しいこともあった。なんであんなにくっついていたのか、男女合わせて10人くらい。今はそれぞれの日常で忙しいし、離れて暮らすから会うこともないけど、なんかあったら瞬時にくっつく、そんな仲間だ。
最近の「なんかあった」は、思えば、てらもっさんが行方不明になった時だ。無事帰って来て、バーを開いた。バーの店名について相談の電話があった。お祝いの花を送った。でも、大阪へ戻っても一度も顔を出せず、そのうちそのうち。夜中時々電話があった。商売はそんなにすんなりうまくいくもんじゃない。心配やなあと思ってた。思っていただけ。
昨日、仲間のひとりから携帯に電話があった。てらもっさんが死んだって言う。死んだって、どうして? てらもっさん44才。かわいいぺこちゃんはどうしてる? 子どもたちは? だめでしょ。そりゃないでしょ。これからでしょ。
今日は10時から告別式。仕事先から新幹線で通夜にかけつけて、朝一番にまた仕事に戻ったきむさんから、昼下がりにメールがあった。「もう燃えたかな?」。私は死んだ彼にあっていないから、ぜんぜん実感がない。燃えたかどうかわからない。
わからないから、いつものように仕事をして、ごはんを食べて、水曜日でヨガに行って、こうしてキーボードをパタパタしている。いつものように。
でも、てらもっさんは、もう燃えてしまったんだね?
天国に行くのだよね。てらもっさん、Knちゃんに会えた?